« 山岳都市の階段路地 | トップページ | 南イタリアの小さな教会 »

2006-02-03

イタリア本土とシチリアを結ぶ船

 イタリア本土の「爪先」に位置するレッジョ・ディ・カラーブリア(Reggio di Calabria)からは、シチリア島が目と鼻の先に見える。
 この間に横たわるメッシーナ海峡に橋を架けることが、最近になって決定したそうだが、イタリアのことだから、はたして完成はいつになることやら。

 いまは、イタリア鉄道(旧国鉄)の高速船が35分で結んでおり、今回はそれに乗る機会があった。
 ほかにも、私営の高速船やフェリーの便もあるようだ。

レッジョからメッシーナに向かう高速船

 だが、この航路とは別に、レッジョの北にあるヴィッラ・サン・ジョバンニ(Villa San Giovanni)からメッシーナ(Messina)まで、イタリア鉄道の連絡船が就航しているのは、旅行者にはよく知られている。

 というのも、この連絡船には列車ごと載せてしまうからだ。
 だから、北イタリアからシチリアまで乗り換えなしでたどりつくことが可能である。
 ちなみに、日本でも以前は客車を船に載せていた時期があるが、台風で青函連絡船の洞爺丸が沈没してからは、やらなくなったと記憶している。

 いまから25年前、私もシチリア行きの長距離列車に乗ったことがある。
 いやはや、その作業の面倒なこと。
 列車の編成は長いものだから、何両かずつに分割して船に載せることになる。

 このとき、何度も機関車が入れ換えをするものだから、時間がかかってしょうがない。
 しかも、船から降ろすときは、また客車を引き出して連結して……と逆の作業をする。
 シチリア発着の列車は、たいていここで20分くらいの遅れを出すことになっていたものだった。

連絡船

 その列車に乗っていると、客車ごと船倉に入っているために車内は暗く、ずっとトンネルの中にいるようで落ち着かない。
 かといって、荷物を置いて甲板に出たら不用心だし……などと思っていたが、二度目には度胸が据わった。
 どこにも逃げられない船の上で、クソ重い荷物を盗むやつもいないだろうと思い、貴重品だけを持って甲板に出たのである。

 そこで見た空と海の青さ、そして風の爽快さは忘れられない。
 そして、「アランチーノ」なる食べ物を初めて見たのも、その船の甲板のバールであった。

 そんな経験から四半世紀、再び、その連絡船に乗ることができた。
 とはいえ、メッシーナからヴィッラ・サン・ジョバンニの所要時間を見たら1時間半以上。
 実際に海の上にいるのは20分程度だから、あとは積み込み、積み出しの時間である。

--こりゃ付き合いきれん。

 どうにかならないものかと、妻と列車を降り、徒歩で船の乗り場に行ったところ……。

 なんと、20分おきにフェリーが出航しているではないか。
 おかげで、乗ってきた列車が、まだ積み込みの用意も終わっていないうちに、めでたく本土に戻ることができたのであった。
 ちなみに、この航路のフェリーは、どれも列車の積み込みが可能のようで、写真のように船倉にレールが取り付けられていた。

« 山岳都市の階段路地 | トップページ | 南イタリアの小さな教会 »

イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

鉄道、乗り物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 山岳都市の階段路地 | トップページ | 南イタリアの小さな教会 »