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2005-11-25

ごく普通の変な町ヴィーボ・ヴァレンティア

 ラメーツィア・テルメ(Lamezia Terme)の空港は新しく、こぢんまりとしいるが、土産物屋もそれなりに充実していた。
 同じカラーブリアでも、田舎のバスターミナルのようなレッジョ・カラーブリアの空港とは大違いだ。どうりで、ミラノから飛行機で来たというと、誰もが「ラメーツィア・テルメから来たのか」と聞くわけである。

ヴィーボ・バレンティア

 日本に帰る妻を見送って、まずインフォメーションに行く。
 10分前まではカタンツァーロ(カタンザーロ)に行くつもりだったが、急に「せっかく時間があるのだから、ふだん行きにくいところから訪ねよう」と思いたったからである。
 急遽、山の上にある県庁所在地、ヴィーボ・ヴァレンティア(Vibo Valentia)に行き先を変えた私であった。

「ヴィーボ・ヴァレンティアには直行のバスはないわね。列車でヴィーボ=ピッツォ駅まで行って、バスに乗り換えるといいわ」
 若く美しく、しかも愛想のいいインフォメーションの女性はそう言ってキーボードをたたき、すぐさま時刻を調べてくれた。
「特急があるけど、タクシーでラメーツィア・テルメ駅に行かなくちゃ間に合わないわ。でも、次の急行のほうがいいわね。ちょうど市内バスが14時40分に来るから、そこで切符を買って乗り場に向かって」

 いやあ、てきぱきとして実に気持ちがいい。
 帰りもタクシーで10ユーロを覚悟していたが、この若くて美して愛想のいい女性(しつこい)のおかげで、わずか0.77ユーロで駅までたどり着くことができたのである。
 これだけで、私の中でのラメーツィア・テルメの印象が大きなプラスになったのであった。

城砦から町を望む

 さて、前置きが長くなったが、日が傾いたころにたどり着いたヴィーボ・ヴァレンティアの町は海抜476メートル。
 日光のいろは坂のようなカーブをいやというほど登った末に、「よくこんなところに」というほどの大きな町が見えてきた。なんとも不思議な感じである。

 観光でこの町にやってくる人は、ほとんどいない。まず日本人は来ないだろう。
 観光客がいないからか、町の人も店の人もあまり愛想がない。
 仕事でやってきた中国人と思われているのだろう。そういえば、最近南イタリアで増殖中の中国人洋品店は、町中で何軒も見かけた。

 驚いたのは、これほどの規模の町なのに、トラットリーアもレストランもほとんどないことである。ほとんどバールばかり。ピッツェリーアさえ、死ぬほど探してようやく見つけたのであった。
 ピッツェリーアにいた派手なメークのおねえさんは、私に向かって「どの店で働いているの」と尋ねる。私が日本人で、旅行で来たといったら驚いていた。

 まあ、たまにはこんなごく普通の町を見るのもいい経験である。
 居心地がいいとは言えないところだが、周囲の町へのベースキャンプとするために、2泊せざるをえない。

雨雲が近づく

 こんな町ではあるが、それでもいいところ2つあった。
 1つは、町の一番高いところにある城砦から見る眺め。周囲の町はもちろん、海の向こうのストロンボリ島まで視界に入る。
 だが、ここにも観光客はほとんどいない。城跡は博物館になっているのだが、当日の入場者の記録を見ると、訪問者は私を含めて4人。そのうち2人は無料の入場者であった。

 さて、もう1つのいい点は、町なかのインフォメーションである。やはり、若くて美しくて愛想のいい女性がいて、バスの時刻を親切に教えてくれた。
 まあ、町の地図がモノクロのコピーしかなかったのは残念だったが……。
 教訓。
 町の印象なんて、インフォメーションの対応一つでがらりと変わるのである。

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イタリアの旅 北から南まで」カテゴリの記事

コメント

leoさん、こんにちは。
テレビの天気予報を見るたびに、カラーブリアから北には行けそうにありません……寒そう。
なかには、あまりお勧めではない町もありますが (^^;; 楽しみにしていてください。

あら、イタリアにいらしてるのですね?
フィレンツェには・・・?
私はいつもフィレンツェにとどまっていて、
なかなか旅行に行けないんですよね・・・。
南は、ソレントまでしか行ったことがなく、
それももうだいぶ前のこと。。。
今度の夏こそ、南周遊の旅をしたいと思っているので、このブログは要チェック!です。
BUON VIAGGIO!!

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