たそがれどきの立石
17日は、仕事の資料集めで葛飾のお花茶屋に。
駅の東側に流れていた曳舟川は広い車道となって、車が行き交う。駅前のうらぶれた商店街も、だいぶ雰囲気が変わっていた。
明るくなったのはいいのだが、ファーストフードやいまどきの古本屋が建ち並んでいる風景を目にすると、単なる郊外の町の一つになったという印象だ。
帰りはお花茶屋からそのまま電車に乗らず、ところどころに趣のある家を眺めながら、立石(たていし)まで歩くことにした。
久しぶりの立石は、たそがれどきという時刻もよかったのか、昔と変わらない風情が感じられたことにいたく感動。
とくに、駅の南側にある立石仲見世は、相変わらずの賑わいぶりである。
人がやっとすれ違えるほどの道の両側に、魚屋や乾物屋や飲み屋がひしめいている。
そして、駅の北側にもちょっと路地を入ると、昔ながらの飲み屋街が残っていた。
ところがである。この北側に再開発計画があるという。完成図を見ると、何十階建てのビルが駅前に屹立しているではないか。
ああ、ここも! 再開発というと、なぜ路地をつぶして大きなビルを建てたがるのだろうか。
災害への対策も結構だが、ふだんの生活も大切にしてほしい。
明るくなるのも結構だが、陰影も大事にしてほしい。
この町でもまた、雑然とした賑わいが消えて、警備員だらけの“近代的な”ビルだけが目立つようになるのだろうか。
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そう、時間がとまったような感じの一角なんです。
もつの煮込みで有名な居酒屋もあるし。
しかも、町が賑わっているところがいいんです。
投稿: 駄菓子 | 2004-12-20 09:32
昭和を感じる映像。
東京にもまだこんな場所が
あったのですね。
これで再開発が進むと、
昔懐かしいこのような場所は
NHKの連続小説ドラマの中でしか
存在しなくなりそうで、
なんだか寂しいですね。
投稿: leo | 2004-12-19 18:09