サンレモにもあった見事な旧市街

山岳都市巡礼が2日も続いて、さすがに疲れた。
まだまだ行きたい町もあったが、それまでの疲労もたまっていたので、翌日は海岸に面した町をのんびりまわることにしたのである。
まず足を向けたのは、宿泊地からバスで40分ほどのところにあるサンレモ(San Remo/サン・レーモ)。
サンレモというと、なんといってもリビエラ海岸の一大保養地である。
毎年音楽祭が開かれ、カジノがそびえ立ち、大きな邸宅が並んでいるというイメージが強い。

ところが、そんなサンレモにもやっぱり旧市街があった。ラ・ピーニャ(La Pigna)と呼ばれるその旧市街は、市の中央部の山側にある。地図で見ると、斜面に溶岩が突き出したかのような形だ。
バスターミナルの山側にあるコロンボ広場から、西に向かって100メートルほど歩くと、トップの写真のような小さな広場が見えてくる。これが、旧市街の入口の一つ。
ここを入ると、いきなり長いトンネルとなる。びっしりと立て込んだ家々の下を抜ける道だ。
右に曲がっても左に曲がっても、やっぱりトンネルの中。まるで遊園地のお化け屋敷を歩くような気分で200メートルほど進むと、やっと陽の光がみえてきた。
正直言って、こんな見事な旧市街がサンレモにあるなんて思いも寄らなかった。やっぱり来てみるもんである。

路地はときに急坂となり、階段となってうねうねと続く。
「なんだ~、疲れたから山岳都市に行くのをやめたのに、やっぱり山登りかよ~」
グチを言っても聞いてくれる人はいない。ときどき現われる小さな小さな広場に心を癒されて、そのへんの階段にへたりこんでひととの休息をとるだけである。
それにしても、こんなところにも、ヒマな観光客がやってくるようで、広場や建物の説明が書かれた看板を読んだり、デジカメで写真を撮ったりする人も見た。
方向感覚は悪くはないと自負している私であるが、いいかげんもうどっちがどっちだか、わからない。とにかく高いほうに向かって登るだけである。

そうして、旧市街の頂上までひいこら登っていくと、一気に周囲が開けて、展望台のある公園にたどりつく。
海も一応みえるのだが、木や手前の建物がじゃまをして、眺めはいま一つであった。
あとは、頂上から見えたサン・シーロ教会の塔を目指して、ひたすら坂道を降りるだけ。
下界に降りると、そこには旧市街とは段違いの賑わいがあった。
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